活動記録

西宮震災交流シンポジウム
〜コミュニティと市民参加に関し白熱した議論〜

 2月5日(日)、西宮市役所東館大ホールにおいて、阪神・淡路大震災5周年事業として「西宮震災交流シンポジウム−コミュニティと市民参加−」が開催された。主催は特定非営利活動法人日本災害救援ボランティアネットワーク(NVNAD)を中心に当会を含む西宮NPO11団体によって構成された西宮震災交流シンポジウム実行委員会(委員長:田中稔昭)。尚、本会からは代表の能島、事務局の川中が実行委員に就き、その他数名のボランティアスタッフが参加した。
 シンポジウムは、二部構成で行われ、震災が契機となって問われ出した地域社会のあり方やまちづくりについての意見交換が行われた。
 第1部では、「アメリカのコミュニティ活動の現状から」のテーマの下、アメリカのNPOディレクターのキンバリー・S・ホールさんとフリージャーナリストの岡部一明氏からの講演が行われ、NPO先進国であるアメリカの具体的事例がスライドを使いながら紹介された。
 第2部では、「震災からの5年」と「これからのコミュニティにとって大切な事は何か?」の二つのテーマの下、フリーディスカッションが行われた。コーディネーターには相川康子さん(神戸新聞情報科学研究所研究員)が、パネリストには小川雅由氏(子ども環境活動支援教会事務局長)、絹川雅由氏(関西電力樺n域共生本部副部長)、牧野史子さん(西宮地域たすけあいネットワーク代表)、渥美公秀氏(大阪大学人間科学部助教授)が就き、それぞれの立場からの意見が出された。
 タテ型だけでない連携の方向性や地域共同体内でのNPOへの期待、今の社会にNPOやボランティアが根付かない現状への問いかけ、NPOの財源が確保しにくいという問題などが主な論点であった。
 参加者から刺激的な意見も出され、議論は白熱し、会場参加者約80名はシンポジウムが4時間にわたったにも関わらず、熱心に聞き入っていた。
 このシンポジウムにより、西宮のNPOのネットワークが新たに構築され、今後様々な形での協力の可能性が大きく広まった。震災から5年、これを機に新たな取り組みがスタートした。

(2000.3.3/ブレーンヒューマニティー事務局 川中大輔)